物価が安い県ランキング2026|1位は群馬県、消費者物価地域差指数で47都道府県を比較【公的統計】

物価が安い県ランキング2026という見出しと、消費者物価地域差指数(家賃を除く総合)で1位の群馬県96.7を示したタイトル画像

※数値は、総務省「小売物価統計調査(構造編)」の2025年消費者物価地域差指数(2026年9月18日公表)を出典としています。掲載情報は2026年10月31日時点のものです。

引っ越し先や移住先を検討する際、「物価が安い県はどこか」が気になる方もいるでしょう。ただし、物価を比べるには、家賃を含むかどうか、指数の差をどう捉えるかにも目を向ける必要があります。数字だけでは、意味を読み違えてしまうこともあります。

この記事では、全国の物価水準を100として地域ごとの物価を比較する総務省の消費者物価地域差指数に基づき、47都道府県を物価が安い順に紹介します。さらに、指数の読み方・家賃を含めた場合の違い・費目別の特徴・引っ越しでの活用方法も整理しました。

結論:家賃を除く総合で物価が最も安い県は群馬県(96.7)です。続くのは鹿児島県(96.9)、長野県(97.5)。最も高いのは北海道(103.2)で、次いで神奈川県(102.7)、東京都(102.2)となっています。家賃を含む総合では東京都(104.2)が最も高くなる一方、安いほうの上位3県の顔ぶれは変わりません。

物価が安い県ランキング2026(地域差指数・家賃を除く総合)

消費者物価地域差指数の「家賃を除く総合」を使い、物価が安い順に10県をまとめました。指標は、まちくらべの「都道府県の物価指数ランキング」と同じものです。

順位 都道府県 家賃を除く総合 全国平均との差 参考:総合(家賃を含む)
1位 群馬県 96.7 3.3%低い 96.2
2位 鹿児島県 96.9 3.1%低い 96.4
3位 長野県 97.5 2.5%低い 96.9
4位 栃木県 97.6 2.4%低い 97.3
5位 岐阜県 97.7 2.3%低い 97.2
6位 茨城県 98.0 2.0%低い 97.5
6位 新潟県 98.0 2.0%低い 97.8
8位 滋賀県 98.2 1.8%低い 97.7
9位 山梨県 98.3 1.7%低い 97.7
9位 岡山県 98.3 1.7%低い 97.7

※順位は安いほうから数え、指数が同じ県は同順位としています。ランキングページの表示は、同じ値であっても7位・10位のような続き番号です。

1位の群馬県の物価水準は、全国平均より3.3%低くなっています。家賃を含む総合も96.2と、47都道府県で最も低い値です。総務省の公表資料では、総合が最も低い県は2024年に続き群馬県となりました。家賃を除く総合が100未満なのは30府県で、上位10県と全国平均との差は1.7〜3.3%の範囲です。

物価が高い県は北海道・神奈川県・東京都

一方、家賃を除く総合を高い順に見ると、次のようになります。

高いほうからの順位 都道府県 家賃を除く総合 参考:総合(家賃を含む)
1位 北海道 103.2 102.4
2位 神奈川県 102.7 103.3
3位 東京都 102.2 104.2
4位 沖縄県 101.3 100.4
5位 京都府 101.0 101.1
6位 山形県 100.9 100.1
7位 高知県 100.8 99.9
7位 熊本県 100.8 99.8
家賃を除く総合の消費者物価地域差指数で、安い10県(群馬県96.7、鹿児島県96.9、長野県97.5、栃木県97.6、岐阜県97.7、茨城県98.0、新潟県98.0、滋賀県98.2、山梨県98.3、岡山県98.3)と高い8都道府県(北海道103.2、神奈川県102.7、東京都102.2、沖縄県101.3、京都府101.0、山形県100.9、高知県100.8、熊本県100.8)を並べた横棒グラフ
物価が安い県・高い県(消費者物価地域差指数・家賃を除く総合、2025年)。最も安いのは群馬県96.7、最も高いのは北海道103.2

家賃を除いた場合、物価が最も高いのは北海道となります。費目別では光熱・水道が117.8で、47都道府県の中で最も高い値です。詳しい内容は「札幌の物価は高い?安い?」で解説しています。家賃を含む総合に目を移すと、最も高いのは104.2の東京都です。総務省によれば、13年連続で1位となっています。

地域差指数の読み方:ポイント差と%を混同しない

消費者物価地域差指数は、地域ごとに同じ品目の価格を比べ、全国平均を100として示したものです。群馬県の96.7なら「全国平均より3.3%安い」と読み取れます。指数を見る際には、次の3点を押さえておきましょう。

  • 2つの県の差は割り算で求める:北海道(103.2)と群馬県(96.7)は6.5ポイント離れています。ただし、群馬県を基準にすると北海道は約6.7%高く、北海道を基準にすると群馬県は約6.3%安い計算になります。ポイント差をそのまま%として読めるのは、全国平均との比較に限られます。
  • 指数の値の増減で前年と比較しない:総務省は、指数の変化がその地域の物価の時系列の変化を示すものではないと注記しています。毎年の指数が表すのは、その年の全国平均に対する位置です。そのため、「去年より指数が下がったから物価が下がった」とは判断できません。何年続けて最も高い(低い)かという順位の比較とは、区別して考える必要があります。
  • 「総合」と「家賃を除く総合」を混同しない:民営家賃などを含むのが総合で、家賃を除く総合にはこれらが含まれません。また、持ち家を借家とみなす「持家の帰属家賃」は、どちらの指数にも含まれていません。

総合(家賃を含む)と家賃を除く総合で順位はどう変わる?

家賃を含む総合を基準にすると、大きく順位が変わる県もあります。ここでは、2つの指数の順位に6以上の差があった7府県に東京都を加えて比較しました。

都道府県 家賃を除く総合(順位) 総合(順位) 総合−家賃を除く総合
大分県 98.6(14位) 97.4(6位) −1.2
熊本県 100.8(40位) 99.8(34位) −1.0
新潟県 98.0(6位) 97.8(12位) −0.2
兵庫県 99.6(24位) 99.4(30位) −0.2
埼玉県 100.0(31位) 100.2(40位) +0.2
千葉県 100.4(36位) 100.5(43位) +0.1
大阪府 99.8(29位) 99.9(36位) +0.1
東京都 102.2(45位) 104.2(47位) +2.0

※47都道府県を安いほうから数えた順位(同じ値は同順位)です。総合の順位はこの記事で算出しました。ランキングページに掲載している指標は、家賃を除く総合のみです。なお、総務省の公表資料では高いほうから順位を付けています。

8都府県の消費者物価地域差指数を、家賃を除く総合(丸)と総合(ひし形)の2点で比べたグラフ。大分県98.6と97.4、熊本県100.8と99.8、新潟県98.0と97.8、兵庫県99.6と99.4、埼玉県100.0と100.2、千葉県100.4と100.5、大阪府99.8と99.9、東京都102.2と104.2。かっこ内に安いほうからの順位
家賃を含めると順位が動く県(2025年)。大分県は家賃を除くと14位、含めると6位。東京都は102.2が104.2に上がり、47位(最も高い)になる

家賃を除く総合よりも総合が低い県では、家賃が指数を押し下げる要因になっています。大分県の場合、家賃を除いた順位は14位ですが、含めると6位へ上がります。熊本県の順位も40位から34位に変わります。

これに対し、埼玉県・千葉県・大阪府では家賃を含めると指数が高くなり、順位は7〜9つ後ろへ動きます。家賃を含むことで指数が最も大きく上がるのは東京都(+2.0)で、102.2から104.2へ変わります。一方、新潟県と兵庫県では指数がわずかに低くなります(新潟県98.0→97.8、兵庫県99.6→99.4)。それでも、家賃を含めると指数がより大きく下がる県があるため、新潟県は6位から12位、兵庫県は24位から30位へと順位が後ろに動きます。順位を決めるのは、ほかの県との並びです。順位だけでなく、指数の値もあわせて確認しましょう。

費目別に見た物価の特徴

地域差指数では、食料や住居など10の費目別の値も公表されています。主な費目について、指数が最も低い県と最も高い県を表にまとめました。

費目 最も低い県 最も高い県
食料 長野県 95.0 沖縄県 106.6
住居 岡山県 79.1 東京都 129.8
光熱・水道 大阪府 90.6 北海道 117.8
被服及び履物 鹿児島県 88.7 北海道・石川県 107.3
教育 富山県 78.1 大阪府 124.7

最も差が開いている費目は住居で、東京都の値は岡山県の1.64倍となっています。東京から岡山市に移った際の家賃の差は、「東京から岡山に引っ越すと生活費はいくら変わる?」で試算しました。また、教育の指数が最も高い大阪府は、「大阪の物価は東京とどう違う?」で取り上げています。

物価が安い県の上位に目を向けると、1位の群馬県は食料が95.5と、47都道府県で2番目に低くなっています(最も低いのは長野県)。総務省が示す寄与度(家賃を含む総合の全国平均との差を、費目ごとに分けた値)でも、群馬県の総合を最も押し下げた費目は食料(−1.40)でした。3位の長野県は、食料が95.0で最も低い県です。2位の鹿児島県では、被服及び履物(88.7)、交通・通信(97.2)、教養娯楽(91.9)の3費目が47都道府県で最も低い値となりました。総合を押し上げる費目はありませんでした。ただし、この統計が比較しているのは価格の水準であり、安さの理由まで示しているわけではありません。

市の物価ランキング:政令市・県庁所在市の52都市

市町村単位の地域差指数が公表されているのは、すべての市町村ではありません。対象は、都道府県庁所在市(東京都は東京都区部)と5つの政令指定都市を合わせた52都市です。家賃を除く総合が最も低いのは前橋市(96.9)で、鹿児島市(97.1)、青森市(97.6)、長野市(98.0)、津市(98.2)が続きます。高い順では、横浜市(103.1)、東京都区部と札幌市(102.7)、川崎市(102.3)と並びます。

群馬県と前橋市、鹿児島県と鹿児島市は、それぞれ県と市の両方で安いほうの上位に位置しています。一方で、青森県は98.8で安いほうから17位なのに対し、青森市は97.6で52都市中3位です。このように、県と市で順位が異なる場合もあります。52都市すべての順位は、「物価指数ランキング」の後半に掲載しています。

引っ越し・移住の検討で物価指数を使うときの注意

地域差指数が示すのは「同じものを買ったときの値段の差」であり、生活費の総額ではありません。何をどのくらい買うかは暮らし方によって異なります。指数が3%低い地域でも、支出がそのまま3%少なくなるとは限らないのです。

引っ越しによって大きな差が出やすい家賃も、家賃を除く総合には含まれていません。家賃については、「民営家賃が低い順のランキング」で別途確認できます。

具体的な金額の目安をつかむには、都道府県ページが役立ちます。たとえば「群馬県の生活費・家賃相場・物価」で示しているのは、全国平均で月15万円の暮らしが、群馬県ではおよそ14万5,100円に相当するという目安です。県庁所在市の家賃から算出した、広さ別の月額も掲載しています。現在住んでいる地域と候補地を比較したい場合は、「2地域の生活費比較」で広さや生活費の額を変えながら計算できます。

まとめ:物価が安い県は群馬県・鹿児島県・長野県、家賃は別に確認を

2025年の消費者物価地域差指数(家賃を除く総合)では、物価が安い県は群馬県(96.7)、鹿児島県(96.9)、長野県(97.5)の順に並びました。最も高いのは北海道(103.2)ですが、家賃を含む総合では東京都(104.2)が1位となります。ランキングを正しく読み取るには、指数の差を割り算で比較することと、総合と家賃を除く総合を区別することが大切です。

候補となる県が決まったら、「群馬県」「鹿児島県」「長野県」などの都道府県ページで、家賃や人口の動きにも目を通してみてください。「2地域の生活費比較」では、今の住まいとの違いを試算できます。47都道府県と52都市すべての順位を確認するには、「物価指数ランキング」をご覧ください。

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